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8/13 F様(S660) アドバンスドA

前回に引き続き、アドバンスド講習の個別レポートをお送りします。

 

アドバンスド講習は、受講生ひとりひとりに対して個別にレポートを書いて提供します。

この個別レポートで振り返りができたり、次回走るときに再度思い出せたりするようになっています。

 

どうぞお楽しみください!


今回のレポートは。F様。

車はS660で、5/22に続くリピートでの受講です。

ありがとうございました!

 

リピート受講の場合は、僕が前回のSHIFT UPカルテを読み返し、

前回の内容を思い出した状態でレッスンを行います。

 

事細かに残してあるため、前回までに何が出来ていて、

今回何をすると効率よく上達して行けそうなのかが反映されたレッスンを行います。

 

こうするとレッスンのテーマに連続性が生まれるため、

受講者さんにとっては"一歩ずつ前進している"という手応えを味わっていただけます。

 

 

なお、以下はFさん以外の読者さん宛てですが、

SHIFT UPのレッスンは生まれ持った感性や膨大な練習には大きく頼らない、基礎と理論、物理がベースにあるレッスンですので、

「まだ経験が浅い」、「上級者にとっての当たり前が当たり前になっていない」という方にも向いています。

 

 

SHIFT UPのドライビングレッスンってどんな感じ??と興味をお持ちの方、

このレポートで雰囲気を味わっていただき、是非遊びに来てくださいね。

 

アドバンスド講習はこんなカルテをご用意しています。

これを書いていただくことで、

受講生の実力や、今日、何を習得したいのかを確認します。

 

Fさんの自己評価は「初心者+」。

 

美浜サーキットベストラップは51.8秒と申告頂きました。

 

5/22時点ではレッスン前52.8秒、レッスン後で52.2秒でした。

そこからさらに速くなっていますね。

 

 

 

 

 

タイヤはADVAN NEOVA。

上手くなりたい人にとってタイヤ選択は非常に重要です。

 

タイヤ銘柄によっては数周でタイヤカスまみれになってしまい、

挙動もラップタイムも走るほど悪くなっていきますから練習に向きません。

NEOVAはハイグリップタイヤの中ではオススメできる印象です。

 

#BSのハイグリップは最初の1~2周勝負です

#それがまた面白いけど、上達は遅い

 

 

レッスンの希望テーマは「雨の走り方」で、敢えて雨量の多い午後枠で受けて頂きました。


①コースイン前レッスン


Fさんの希望テーマは「雨の走り方」ということでしたが、

より汎用性があり、コンディションも生かせるメニューを僕から提案しました。

  

それは「ステアリング操作」。

 

 

 

前回のブログでこのように残していたため、

Fさんの次のレッスンはここを攻めようと考えていたんです。

 

#リピートして頂けると前回のレッスンと内容が繋がるように企画します

#前との車間距離は今回はクラスがあがったこともあってか良好でした

 

このステアリング操作と言うテーマは「雨の走り方」と絶妙な関係性にあり、

「ステアリング操作が適切に行えると、雨でもより安全に走れるようになる」

「安心感を持って走れるため、雨の走行も楽しめるようになる」

という形でFさんの要望と繋がります。

 

 

「より安全に」というのは言い換えると、

「挙動が乱れても立て直しが効く」ということですね。

 

 

コースイン前にステアリング操作をレッスンするにはどうするのか。

 

ステアリング操作って頭で分かっているだけでは咄嗟には出来ません。

やっぱり自分の手を動かして覚える必要があります。

 

本当はこんな感じでシミュレータを用意するか、

車から外したステアリングがあると良いんですが、持っていません。

 

#過去、買おうと思って中古カー用品店を見に行ったけど結構高かった

 

 

なので。。。

限りなくステアリングに近い形をしたコレを使ってレッスンしました。

 

笑っちゃいそうですがこれが結構良いんですよ。(笑)

これで実際に操作を体感しながらレッスンしていきます。

 

#100円ショップ純正

 

#3スポーク・小径Φ260mmタイプ


 

まずは課題認識から。

 

Fさんのステアリング操作は前回、何度も何度も"持ち替え"を行っていました。

いわゆる「送りハンドル」というものです。

 

送りハンドルってスポーツドライビングとは相性が良くないんです。

 

①手数が多く、切るのも戻すのも遅い。

②ステアリングからのインフォメーションが希薄

 

と言うところで走りにロスが生まれます。

 

①の手数の多さは、例えば1ヘアからフェニックスに向かう場面。

大きく切ったステアリングを逆方向に切り返していく場面ですが、

持ち替えを行うことによってここで切り遅れます。

 

切り遅れるってことは曲がり遅れるってことです。

狙ったラインに乗せるのがそれだけ難しくなるということですよね。

 

持ち替えをしながら素早く操作を行えば解消するかと言うと、解消しません。

慌てて操作することになりますので操作の精度は落ちますし、

慌てればミスも生まれやすくなりますよね。

 

 

また、戻し遅れるほうも問題です。

場面としてはカウンターステアですよね。

 

いわゆる"タコ踊り状態"に陥る理由って、

殆どがカウンターステアが遅すぎるんです。

 

クルマがスピンするのを止めるために必要な舵角に対して、

舵角が足りていないから回り続けるんですよね。

そしてさらにカウンターステア状態からニュートラルに戻すのも遅いからお釣りをもらって、、、以降繰り返し。

 

こんな操作をしていると、怖い(=楽しくない)ですよね。

 

 

 

よって根本解決として、

「手が忙しくならないステアリング操作」を身に着けたいのです。

 

 

②のステアリングからのインフォメーションが希薄というのは、

ステアリングというのはフロントタイヤがどれだけグリップしているかを感じながら切り込んだり戻したりするものです。

 

ステアリングから手を放してしまうことで、インフォメーションが途切れてしまう。

ということは、それだけドライビングに使えるセンサーを一つ自分で殺しているということになります。

 

 

 

 

ステアリングを持ち替えまくってスポーツ走行をするというのは、

厚手の軍手を2重にはめて書道を行うようなものです。

それくらい、手応えと言うか"味"を捨ててしまうことなんです。

 

#もっと良い例えあれば方教えて下さい

では話を進めますよ。

ステアリングを持ち替えるようになってしまう理由は何なのか。

 

 

多くは

・腕がクロスしてしまうのが良くないと思っているから

・腕が窮屈になるのが「操作しにくい」と感じるから

という理由だと思います。

 

 

僕は腕のクロスについては、それ自体は悪ではないと思います。

 

 

腕がクロスする弊害は、「大きな舵角を当てられない」

(それ以上ステアリング切れない)だと思うのですが、

ステアリングを切り足す必要がない場面においては腕がクロスしていても問題はありません。

 

#旋回姿勢が安定し、アクセルで挙動をコントロールしている状態など

#次の操作は絶対に戻す側だという場面

 

 

また、腕がクロスしてしまうと舵角が足らない!ということになってしまうコーナー(大きく切る必要があるコーナー)は、

送り手側を持ち替えずに維持(ステアリングを指ではなく掌で押すように保持)すればOKです。

 

 

文字ばかりだと分かりにくいと思うので、

 僕が過去に作ったステアリングの説明動画を貼っておきます。

【安全に攻めるために必要】ステアリングの持ち替えを減らそう - YouTube

 

 

#なんか今見ると野暮ったい動画なので作り直したい


考え方を伝えたら、100円のステアリング(紙皿)で操作を練習。

この練習が非常に大切。

 

何が大切かと言うと、実際にこの説明を実践したときにハマりがちな困りごとの予防です。

 

「腕がクロスしてもOK」と言うと、

肘が上がってしまって苦しい体勢になってしまったり、

引手が攣りそうになったりしてしまう方が居ます。

 

それでは危ないですし、肩や腕に力が入って「ステアリングインフォメーション・・・?」となってしまうので、

先にポイントを伝えて予防しておきます。

 

#肩が脱臼しちゃう

#純粋に腕が痛い

 

 

ポイントは

①脇を締める意識

②手の甲を自分に向ける

③押し手を保持して、引き手は苦しくなる前に逃がす

 

です。

 

①の「脇を締める」は肘が上がってくることを防ぎます。

脇を締めたまま肘を上げることってできませんよね?

だから脇を締める意識を持ちます。

 

なお、1mmも脇が浮いてはいけないとわけではなく、

あくまで"意識"です。

 

#文字通りに脇を100%締めているとステアリングが切れなくなります

 

 

そして①をやりやすくするには、②の手の甲の向きが大事なんです。

ステアリングを真横から握るのではなくて、極端に言うと正面から押すイメージです。

 

 

そして③の押し手を保持して、引き手は苦しくなる前に逃がす。

「持ち替えない」と言っても、両手を持ち替えないようにすると、舵角がかなり制限されます。

必要な舵角が切れなくなっていては本末転倒ですよね。

 

 

 

大きく舵を当てる方法が「引き手を逃がす」です。

押し手だけでも保持しておけば、ほぼ持ち替えていないのと同じですから、

そこから戻したり切り返したりするのが遅れることもありません。

 

 

 

さらに、①~③をやりやすくするためにはドライビングポジション(ドラポジ)が大事です。

ステアリングが過度に近かったり遠かったりするとステアリング操作はそれだけでやりにくくなってしまいます。

 

シートポジションを微調整して、レッスンした内容がやりやすいドラポジに合わせました。

 

肩をシートに着けたまま、ステアリングの上に手首が乗るくらいの距離感がベストです。

 

#S660はチルト機能しかないんですね・・・

 

 

また、ステアリングを握る力についても「強く握りしめず、なるべく軽く握る」と言う話もしました。

 

 


 (補足)

押し手はステアリングの頂点を過ぎたところあたりから、

人差し指、中指からは力を抜き、薬指と小指付近に力を移していきます。

「押し手」と言いつつ、薬指と小指で引くイメージとなります。

(レッスン中に言いそびれましたのでここで補足しておきます。)


さらに、持ち替えないといけない場合の持ち替え手順もレクチャー。

いくら「持ち替えないほうが良い」と言ったって、

それでも持ち替えないといけない場面も当然ありますから持ち替え方も練習するのです。

 

持ち替えないといけない場面の主役は「一般道」ですね。

車庫入れとか、左折する時とか。

操作の精度を磨いていくには、あらゆる運転シーンでの操作に統一感が欲しいんです。

 

サーキットを走行する時だけステアリング操作に拘っていても、

一般道でグダグダでは操作の精度は上がりません。

 

 

普段、一般道でどれだけ正確に、無駄なく操作ができるかに拘りましょう。

 

 

 

持ち替え方が分かると「ある舵角までは持ち替えない、ある舵角以上は正しく持ち替える」ということが出来るようになり、

総合的に理想的なステアリング操作が身につきます。

 

 

持ち替え方が分かって初めて、持ち替えないステアリング操作が身につくわけです。

 

#奥が深いですね

 

 

こういう応用部分や文章で伝えにくい部分があるため、

まずやって見せて、次にやって頂いて確認し、

出来ていないところを直せるという環境でやるのが有効ですよね。

 

  

Fさんは「なるほど!」と頷きながら、ステアリング操作をアップデートされました。

 

この操作を雨のコースで実践です。

 

 

 

雨のコースは「挙動が乱れやすい」「ステアリングインフォメーションが重要」という環境なので、練習には最適です。


(参考)講師 市街地走行動画

DRIVE MOVIE マークXで市街地をドライブ - YouTube

交差点でむやみに持ち替えないとか、車線変更もじわっとリニアに最小舵角で行うとか意識しています。

意識一つで、普段の運転がすべて練習となり、楽しみになります。

 

もう一つ、「目線」の話を織り交ぜましたが、

そろそろ長いのでここは箇条書きにしておきます。

 

・カウンターステアを行う上でとても大事なのが「目線がどこを向いているか」

・目線を遠くに置いておくと、景色の流れ方でリヤのスライドを感じやすくなる。

・常に向かいたい方向(遠く)を見てカウンターステアを行う。

 (向かいたい方向と車の向きのギャップ=必要な舵角)

 

これらを意識しましょう。

 

 

#書きすぎた


②実走レッスン


コース内での実走レッスンの話に移ります。

 

 

 

コースイン前レッスンの最後に喋りましたが、

多くの人はこれだけ色々言ってもいざ自分で走るとやらないとか、

やっているつもりでもやれていないことが多いです。

 

今回の実走レッスンは、伝えたいことを先に殆ど喋りましたので、

それらの"分かったこと"がコース上で"出来る"かどうかの確認です。

 

 

コースイン前レッスンではウェット走行の基礎中の基礎を喋っていなかったので、コースに向かいながら簡単におさらい。

 

・ドライに比べ、急の付く操作に車がついてこない

・操作をじわっと行う。

・リヤのグリップを感じながらブレーキングを行う。

 

 

座学でウォームアップ走行のレッスンを受けたFさんはパドックできちんと事前準備を済ませてコースインできました。

 

#油温水温はきちんと上げて走りましょう

#上がるのを嫌がって冷間スタートすると車に良くないです

 

 

コースに入ってからも、意識的に車を温めようという姿が見えて◎。

ブレーキのウォームアップだけおさらいしておきましょう。

 

弱いブレーキ踏力で、長く引きずるようにブレーキを使います。

弱すぎても温まらないので、30%くらいの踏力でしょうかね。

フルブレーキングで0.9G程度出るとしたら、0.25G~0.3Gくらいの制動Gかなと言うイメージです。

 

0.25Gというのは一般道で信号停止する時に使うようなレベルの制動Gです。

 

#信号で止まるとき、弱ブレーキ0.1G、中ブレーキ0.2G、強ブレーキ0.3~0.4Gくらいのイメージ

 

きちんと車が温まったら練習開始です。


まずはフェニックスコーナーや定常円を使って、アクセルでリヤを出して、ステアリングで姿勢の乱れを押さえるという練習を試みました。

 

通常はインを締めるコーナーですが、

練習なのでインを開けて、スピンモードになってもインにもアウトにもマージンがある状態で練習をしていきます。

 

同じコースを走るにしても、走る目的が"基礎練習"であれば、

コースのどこをどう使うかを考えるということがポイントです。

 

 

ベストラップを目指したいときの走り方と自分の運転を磨きたいときの走り方はまた違います。そういう思考も感じて頂けると良いと思います。

 

 

 

さて、「リヤを出しましょう」と言ってもなかなかリヤが出ません。

VSA(ESC)を切り忘れていたことが最大の要因でしたが、

Fさんご自身が言われていたポイントは「ビビってしまう」というもの。

 

 

「ビビってしまう」はなぜ起きるかと言うと、

車をコントロールしきれないかもしれない(事故るかもしれない)という不安からですよね。

 

これは一度「コントロールできた」という感覚を知ってしまえば大丈夫なのですが、そこまでは難しいところですね(笑)

 

 

必要な操作は

 

・リヤが出たらステアリングを戻す

・この時アクセルはオフにせずパーシャル(低~中開度)維持

 

がポイントです。

スピンモードに入った時にアクセルをオフにしてしまうと、

リヤ荷重が抜けて一気に回ります。

 

アクセルを少し載せて、大きなカウンターステアで挙動を止めるのがポイントです。

 

 

怖さを少しでも抑えるには、

 

・車速を低くしておいて、アクセルをパンっと踏んで挙動を出す

 

です。

グラフにするとこんな感じでしょうか。

 

赤はアクセルをOFFにしてしまっているNG例です。

 

(※あくまできっかけを作る練習用の操作イメージです)

 

 

なかなか伝えるのが難しいですが、

残すアクセルは強すぎてもタイヤがグリップを失います。

 

リヤタイヤのグリップを感じながら残すのがポイントなのですが、、、

ここは出来てみないと分からないかもしれませんね。

少しずつ練習して、掴みかけてきたころに思い出して意識してみてください。


なお、もしスライドの練習をしたいのであれば"タイヤのグリップを落とす"という方法もあるのですが、僕はあまりオススメしようと思いません。

 

グリップを落とすことで確かに滑りやすくはなるのですが、

「低グリップで好フィーリングなタイヤ」って僕が良く知っていてオススメできるものが無いからです。

 

#存在はするのかもしれません

#知らないものは勧められない

 

 

僕が試して体験した経験では、

例えばセカンドグレードタイヤ(DL DZ102)は雨で怖いほど食わなかったりしましたし、

ドリフト練習用の定番KENDA KR20はスポーツ走行では良いものの、

一般道で直進安定性に乏しく常時ふらつきがあるなど、

車としての味を犠牲にする部分があります。

 

 

僕は車と言うのはサーキットで良ければそれで良しとは考えておらず、

サーキットへの行き帰りや、サーキット以外へ出かける場面も含めて気持ち良く味わえること、安全に走れることを重要視しますから、

なるべくきちんとしたタイヤを勧めたいのです。

 

 

基本性能がきちんと確保されたタイヤで、

グリップが落ちる軽いウェットコンディションで練習するのがオススメです。

そう考えておくと走行会がウェットでもあまりガッカリしなくなりますしね。

 

 

#ちなみに今の僕のイチ押しタイヤはミシュランPS4Sです。

#雨でもきちんとグリップするためかなり練習向き

 

 

もう一つ余談を許していただけるのであれば、

安定して供給されるタイヤが良いです。

 

急に廃版になってしまうタイヤで練習すると、

いざタイヤを買い替えたい(同じ銘柄で新品が欲しい)ときに買えないというリスクがあるからです。

 

以上ご参考まで。

 

 

#基本何を履いていようがOK

 

#何がオススメかと問われた場合の話


 

VSAがあるとなかなかスライドの練習も難しいと分かったため、

そこの練習は残りの枠でFさんの自主練に委ねてテーマをスイッチします。

 

限られた時間では、出来ない練習をダラダラ続けてしまうと収穫が減ってしまいますからね。

 

 

今度は「丁寧な運転操作」に気持ちを切り替えます。

 

 

まずはスライド練習の周回中に気になっていたブレーキングの突っ込み過ぎを直します。

 

ウェット走行ではグリップの限界が低いため、

ターンインでのブレーキングの突っ込み過ぎはご法度です。

 

ターンインでは車が減速できていればOKではなく

減速出来ていて、ブレーキのリリースも間に合っていて初めてOKです。

 

ブレーキのリリースが間に合っていないと、タイヤはまだ縦方向に仕事をしています。

ウェットコンディションでタイヤのグリップ限界が落ちている状態では、

ドライの時よりもさらに縦方向のグリップを抜いてあげないと、タイヤは横に仕事をしてくれません。

 

意識的にブレーキングポイントを手前に持ってきます。

少し意識を変えるだけで変わりますよね。

 


続いてフェニックスコーナーのイン側締めについて。

カルテを書いていると気づきますが、SHIFT UPのレッスンでは定番ネタになりつつあります。

 

ここはちょっと感動しました。

前回まで車にかなり無理をさせて走っていた印象があったのですが、

今回は車の限界を読み取ってきちんと車の姿勢をコントロールしているように思えたのです。

 

スライドコントロールがまだできないFさんは、「アクティブに限界挙動を操る」というよりはまだ「丁寧に抑えて走る」という次元にはいますが、

これならベストラップも1秒縮むよな~と思わされました。

 

細かく見るとまだイン側に詰め切れていない余白が合ったり、立ち上がりで僅かに焦ってアクセルを開けているように感じたので、余白は「もっともっと」「まだまだ」と寄せ方を矯正。

 

 

イン側にきちんと寄せる意識をもつと、アクセルの早開けも共連れで直ってきます。

 

 

一度できたことでも本当に身に付ききるまでは徐々に元の自分の感覚に戻っていくので、今回また矯正できたことは良かったと思います。

 

しかしここまでくると、やはりリヤのスライドコントロールを身に着けたくなりますね。一気に楽しくなりますよ。


こんな内容でチェッカーです。

 

ステアリング操作は見ていて違和感なく操作できていたため、

特に指摘はありませんでした。

 

ついついクセが出てしまいそうなものですが、

Fさんご本人も強く意識しながらドライビングされていたようです。

 

一般道でも練習を積み重ねてみてくださいね。

今日よりももっと、無意識に出来るようになっていくと思います!

 

 

以上、同乗レッスンでした。



③走行後のフィードバック


やや強い雨でしたが、無事にパドックへ帰還。 

 

ここではコース内で伝えたことを落ち着いて整理したり、

追加で質問を頂いたりしました。

 

 

まずはステアリングについて振り返ります。

Fさんは今までもなるべく持ち替えないようにという意識は合ったものの、

ステアリングの握り方やドラポジで体勢が苦しいという理由で持ち替えてしまっていたということだったそうです。

 

それが理想的なステアリングワークを習得したことによって、

今までやりにくかった部分が解消されたという形で「自然になった」と言うコメントでした。

 

 

Fさんご自身も言われていましたが、

本当に小さなことを一つ知るだけで歯車が嚙み合うんですよね。

この感覚は"上達した感"というか、"一歩進んだ感"というか、良いですよね。

 

 

他は箇条書きで振り返っておきます。

 

・カウンターステアは素早く当てる。素早く戻す。

・カウンターステア中のアクセルは軽く残す。

・怖いなと思ったらやめる。

・突っ込み過ぎというのが多く見られた。

 ⇒次の周に修正しているかがポイント。

  行きすぎたなと思ったら次の周に修正する意識が大切。 

 ⇒ブレーキングへのアプローチスピードがばらつくことで、ブレーキングの正解ポイントがばらついてしまう。

  ⇒ならば先に立ち上がりを安定させることを考える。

 ※雨量変化でもブレーキングポイントが変化

  ⇒「周ごとのアジャストだけでなく、リアルタイムでのアジャストも

   今は追いついていない」とFさんご自身コメント。

・美浜のウェットの縁石は基本乗らない。

 唯一、フェニックスの縁石はウェットで踏んでもそれほどリスクはない。

 イン側のグリップがなくてアンダーになってしまうなら乗せないほうが良いが、LSDなど使って駆動力で旋回させられるなら踏んでも良い。

・BSEは縁石踏まない場合はコース幅狭く感じる

 ⇒ブレーキングのポイントを手前に持ってくることでアジャスト。

  ※アウトに振ると車の向きがコーナー出口に向いてしまう。

 

 

こんな内容を、走行枠終了後10分程度行いました。

 

 

 

Fさんと話していると、ご自身でよく考察されているなと感じさせられます。

「私はこう考えた」というFさんご自身の考えがきちんと返ってくるところからそう感じるんですが、

講師の言うことをただYESと言うばかりではなくて、もともと自分がどう考えていたか、どんな狙いがあったのかと言うのを教えて頂けることで

より有意義なディスカッションが出来るんですよね。

 

 

まだ初心者ながら、素敵なドライバーだと思います。

 

#Fさんと話していると僕も走りたくなってしまいます。

 

 


こんな感じで講習が終了。

レッスンは基本は30分のパッケージですが、

この日は午後の受講者がF様のみでしたので、

受講者さんの走りを観察したり、追加でアドバイスやフィードバックを送ったりしました。

 

外から見ていて、少しずつ前に進んでいる感じが見て取れます。

 

Kさん同様最終枠までトレーニングに励んでおり、

次回走るときのリザルトがまた楽しみですね。

 

 

また今後再びレッスンを受けて頂けるのであれば、

スライドコントロールのチェックをしていくのが良いかなと思います。

カウンターステアだったり、アクセルワークだったりを精度良く行えるようにご協力できればと思っています。

 

"立ち上がり"を安定させるというところも攻めどころですね。

 

さらに今後LSDを入れるというお話もありましたので、

LSDの使い方についてご相談に乗ったりもできればと思います。

(LSDってセッティングでマイルドにもピーキーにもなるんですよね。

 もしお節介でなければ、組む前にメソッドを紹介できると良いかもしれません。)

 

 

レポートは以上です!

 



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コメント: 2
  • #1

    Fことブルベ番長 (日曜日, 22 8月 2021 13:38)

    一回目のレッスンに続き、今回も丁寧な講習と充実のレポートありがとうございました。(今回は動画も挿入され更にイメージ判りやすいです!)
    前回レッスン以降、ハンドル持ちかえ少なくする練習するなかで湧いた疑問点が、今回すっきりしました。
    薬指と小指に力点移すことも、ちょうどそうすると回しやすいなあと感じていたところだったので、それで合ってるということで良かったです。
    S660はポジション調整が限られるため、何処で妥協が必要ですが、今まではペダル優先でハンドルが遠いとは感じていました。それが今回の指摘で是正する事ができました。(ハンドル近めにすると今度は肘がメタボな腹に引っかかりやすくなりましたが笑)

    また今回はウエット走ることで、改めて車のコントロール力の低さを自覚できましたが、今後の練習方向性も教えて頂けたので、結果的に雨で良かったかなと思ってます。(車ぶつけなくてほんと良かったです・・・)
    翌日も雨でしたので、早速美浜サーキットで練習しました。コース貸切状態でしたので、ある意味安心してスピン出来るなと思ってたらBSEで2回もスピンしちゃいましたが。
    練習目的であれば、雨はコース空いている、タイヤ減らない、車の挙動出やすいと、良いことだらけですね。どうせタイム出にくい夏場は雨狙いで精進したいと思います。
    次回もまた精進した結果をチェック頂ければと思いますので、よろしくお願いします。

  • #2

    SHIFT UP 村上 (日曜日, 22 8月 2021 17:45)

    いきなりステアリング操作を変えようとすると案外難しいものですが、
    前回から今回までの間の自主練効果が出ていたようで、ばっちりでしたね!

    レッスン当日は疑問の解消に貢献できたようで良かったです。

    Youtubeのベストモータリングチャンネルなどで、土屋さんなどのベテランキャスターのステアリング操作を車載で眺めてみて下さい。今ならキャスターがステアリング操作でどんなインフォメーションを感じ取りながら走っているかを少し想像できると思います。
    ドライビングを知っていくとこういう楽しみ方も出来るようになってきますよ。


    そして翌日も走りに行かれていたとは、本当に練習熱心で素晴らしいですね。
    それだけ頻繁に走るのであれば、雨狙いはタイヤの消耗が少なくて良いかもしれませんね。
    ただ、やはりリスクは増しますからくれぐれも事故がないように気を付けてください。

    意外と全神経を集中している時よりもリラックスして運転しているときのほうが自分の反応が遅れますのでスピンしたり、コースオフしてしまったりするものです。

    また次回お会いしましょう!